賛助会員名簿を更新しました

2021.10.20|

9月27日から本日までにご入会された方のうち、
名簿記載のご希望があった方のお名前を掲載しました。

ご入会いただいたみなさま、ありがとうございます。
今後ともATACをよろしくお願いいたします。

「庵野秀明展」が開催中です

2021.10.15|

好評開催中の「庵野秀明展」では、
ATACは保存している資料を提供した他、展示構成、資料の選定、設営などで協力を致しました。

会場の展覧会特設ショップにて、以前よりイベント等で扱っていたATACロゴ缶バッジ500円(税込)に加えて、
新作のATACロゴアクリルキーホルダー800円(税込)を販売しています。

これらオリジナルグッズの収益は、ATACの活動資金として活用されます。
ご来場の際には、ぜひお求めいただけますと幸いです。

展覧会ホームページ
https://www.annohideakiten.jp/

賛助会員名簿を更新しました

2021.08.04|

6月28日付で入会された賛助会員の方のうち、
名簿掲載のご希望があった方のお名前を掲載しました。

ご入会いただきましてありがとうございます。
今後ともATACをよろしくお願いいたします。

「賛助会員名簿」を公開しました

2021.07.07|

新たに「賛助会員名簿」のページを追加し、
アニメ特撮アーカイブ機構の目的に賛同し、
賛助会員としてご支援いただいている皆様のお名前を掲載しています。
※名簿掲載は希望者のみです
初回は今年5月までに入会された方を公開いたしました。
ご入会いただき、ありがとうございます。
6月以降のご入会者も、順次更新予定です。

「これまでの活動」ページを更新しました

2021.06.04|

まだATACが法人として設立される前からメンバーが行ってきたアニメ特撮のアーカイブ活動と、
2017年のATAC第1期から第3期までの活動が、
年度ごとにご覧いただけるようになりました。

ご支援いただいている賛助会員や寄付サポーターのみなさまへお送りする活動報告は、
サイトで公開する内容より少しだけ詳しいものになっています。

前年度中(第4期)にご支援いただいた方へのご報告は、
例年どおり今年の秋頃にお送りする予定です。

今期のご支援もご検討くださいますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
#ATAC #アニメ特撮アーカイブ機構

3Ⅾスキャニングによるデジタルアーカイブの試み

2021.02.24|

「日本特撮アーカイブ」は、文化庁の委託を受け、森ビル株式会社が事務局となり、2012年度から日本特撮に関する調査(註1)やオーラルヒストリーの記録などを行ってきたプロジェクトです。庵野秀明、氷川竜介、樋口真嗣、尾上克郎、原口智生、三池敏夫ら、2017年設立のATACのメンバーが参加し、現在も継続しています。
2018年度には中間制作物(ミニチュアなど)の修復・復元を推進するため、文化庁メディア芸術アーカイブ推進支援事業(註2)の助成のもと、「日本海大海戦」(1969)に登場する戦艦三笠のミニチュアの修復を実施。2019年度には須賀川特撮アーカイブセンターへの収蔵品のリスト化作業を実施、2019年11月に開館した特撮アーカイブセンターの収集保管活動に貢献しました。
2020年度は新たな試みとして、怪獣の着ぐるみなど立体物の3Ⅾスキャニングを行い、デジタルアーカイブ化を試行しました。
着ぐるみなどのラテックス(ゴム)製の造形物は経年劣化が著しく、これまでの調査からどのような対策を施しても永続的な保管は難しいと言われています。古いものは加水分解が進み、当時の形状が崩れてしまっています。これらの経年劣化が避けられないのであれば、デジタルデータとして永続的に残せないかと考え、3Ⅾスキャニングに挑戦したのです。
スキャンするのは、「ウルトラマン」(1966~67)第19話「悪魔はふたたび」に登場した怪獣、アボラスとバニラの頭部です。また比較対象として、ラテックス製以外の造形物である「電人ザボーガー」(1974~75)に登場したロボット、ストロングザボーガーのマスクもスキャニングを実施しました。いずれもこの世にひとつしか残存していない貴重な中間制作物です。(協力:円谷プロダクション、西村祐次、ピー・プロダクション)


アボラス/バニラ/ストロングザボーガー

今回は、「ハンディスキャナー」と「フォトグラメトリ(専用スタジオ)」「フォトグラメトリ(簡易スタジオ)」という3つの手法で3Dスキャニングを行い、データの精度や色の再現性などを検証し、今後の3Ⅾデジタルアーカイブに最適な方法を検討しました。(3Dスキャニング:ケイズデザインラボ)
フォトグラメトリ(Photogrammetry)とは、被写体をさまざまなアングルから撮影し、そのデジタル画像を解析、統合して立体的な3ⅮⅭGモデルを作成する手法です。フォトグラメトリは3Ⅾスキャナーのような特殊な機器が不要で、通常の写真だけで生成できることが特徴で、デジタルカメラを用いた3次元測定機に応用されています。


フォトグラメトリによる3Ⅾスキャニング

一方、ハンディスキャナーは、フラッシュ時、フリンジパターン(縞模様)投影とともに画像取得を同時に行い、画像解析技術により、複数の画像のずれから、三次元データ化する手法です。


ハンディスキャナーによる3Ⅾスキャニング

また、スキャニングを行う前に、それぞれの状態を詳しく調査しました。アボラスとバニラの調査では、内部に瞼や顎を動かしていたと思われる機構、眼を光らせるための電球などの存在を確認。ストロングザボーガーは、表面に撮影中の再塗装と思われる痕などを確認しました。

今回、フォトグラメトリでデジタルデータ化したアボラス、バニラ、ストロングザボーガーの3Ⅾモデルは、下記のリンクより、360度自由に操作しながらの閲覧が可能です。
(※スマホの方は、各リンク先からご覧ください)

<アボラス>
https://skfb.ly/6YPXz

 

<バニラ>
https://skfb.ly/6YPXB

 

<ストロングザボーガー>
https://skfb.ly/6YPXC

(註1)参考リンク:メディア芸術カレントコンテンツ「日本特撮に関する調査」
https://mediag.bunka.go.jp/article/tokusatsu_report-916/
(註2)文化庁 メディア芸術アーカイブ推進支援事業:日本の優れたメディア芸術(アニメーション・マンガ・特撮・ゲーム・デジタル技術を用いて作られたアートなど)作品の保存及びその活用・公開等を支援し、メディア芸術を振興するために文化庁が実施する事業です。特に散逸や劣化の危険性が高い作品を中心に、保存や活用、調査研究などの活動を支援しています。

©円谷プロ
©ピープロダクション

新年あけましておめでとうございます

2021.01.01|

あけましておめでとうございます。

2021年もATACはアニメと特撮のアーカイブ活動に努めて参ります。

どうぞよろしくお願いいたします。

2021年が皆さまにとって良い年となることをお祈りいたします。

#アニメ特撮アーカイブ機構 #ATAC #謹賀新年 #2021年

須賀川特撮アーカイブセンターへのコメント

2020.11.23|

須賀川特撮アーカイブセンター(2020年11月3日開館)に、ATACメンバーが寄せたコメントをご紹介します。
(これらのコメントは、須賀川市内で配布している特撮アーカイブセンターのリーフレットに掲載しています)

【庵野秀明 監督・プロデューサー/ATAC理事長】
2009年9月に特撮資料のアーカイブを思い立ってから、11年。
2012年7月に特撮作品への恩返しになればと「館長 庵野秀明 特撮博物館」を開催してから、8年。
2015年2月に須賀川市から賛同のお話を頂き、設立準備を始めてから、5年。
2017年6月に特定非営利活動法人アニメ特撮アーカイブ機構(ATAC)を設立してから、3年。

そして2020年11月に須賀川特撮アーカイブセンターが開館します。

須賀川市の御尽力のお陰でついに積年の願いが叶い、恒久的な特撮資料の保存と啓蒙事業への第1歩を踏み出せます。これに留まらず、須賀川市やファンの皆様のお力添えによりこの先2歩、3歩と未来に歩み続けて行きたいと思います。
どうぞ、よろしくお願い致します。

【氷川竜介 明治大学大学院特任教授/ATAC副理事長】
私は明治大学で大学生・大学院生向けに「特撮の歴史と技術」の講義をしています。専門学校ではないので、文化芸術的な側面に歴史を絡めつつ、トリック撮影と呼ばれた虚実逆転のマインド、円谷英二特技監督の伝えてきた「イマジネーションを現実化する発想」や不屈の職人魂は、若い方々の未来のために必要だからです。そして「研究」の側面では、いかに「一次資料」が大事かを強調しています。ミニチュア類や各種資料もかつては産業廃棄物でしたが、世代を越えた文化となった以上、学術的なエビデンスの早期保全は急務です。そんな願いに応えるように、特撮の重要な文化財が円谷英二監督の故郷で保管され、公開されることを喜ばしく思っています。特撮映像は観ても楽しいが、自分でも作ってみたり、分析研究したりも楽しい。そんな発展的な場となることを願っています。

【樋口真嗣 監督・特技監督/ATAC副理事長】
子供の頃、夢中になった番組や映画。
その舞台裏を紹介した記事を見て驚き、
番組や映画を観るよりも興奮しました。
この物語は、この映像は、誰かが作っているのです。
驚くようなアイディアで、
想像もつかないほど優れた技術で、
気が遠くなるような時間をかけて、
誰かが作っているのです。
それがカメラで写されて一本のフィルムになって映画や番組として出来上がり、
そのためだけに作られたものは役割を終えますーー。

その残ったかけらの一つ一つを集めてきました。
小さいものもあれば、大きなものもあります。
置く場所がなくなって捨てられたりしそうになったものを助け出したりもしました。
壊れてバラバラになっていたものを元どおりに直しました。

そして今、わたしたちの憧れであり、道を切り拓いた大先輩の生まれ故郷に
保存のための施設を作っていただきました。

仕事でもしないと、いや、今や仕事をしても目に触れることのできない、
驚きに満ちた、夢のかけらのかずかずを、未来永劫、伝えてください。

【尾上克郎 特撮監督(特撮研究所)/ATAC】
開館おめでとうございます。感無量です。須賀川市様のご英断とご支援に感謝と敬意の言葉しかありません。ある日「特撮が無くなるかも」という現実を知りました。その時の庵野秀明の呟きを忘れることが出来ません。「世の流れに抗ってでもなんとか伝え残せないものか」。それは特撮を生業とする我々の使命であり円谷英二監督や先達への恩返しであると思えました。これに手を差し伸べて下さったのが須賀川。円谷監督のご生地であるこの土地がこの上もなくふさわしいと感じました。仲間を募り、福島県様や森ビル様はじめ多くの方々のご助力を得ながらの須賀川との長い二人三脚が始まり、「この地に特撮の正倉院を」という夢は現実となりました。しかし道は半ば、やるべきことは山積みで終わりはなく、この日を始まりの日と心を新たにしています。市民の皆様のご理解なくしてこの宝を残し伝えていくことは困難です。どうぞここを愛し守って下さる事を切に願います。そして特撮を応援して下さる全ての皆様、どうか末永いご支援を心からお願い申し上げます。

【原口智生 東京芸術大学大学院映像研究科非常勤講師/ATAC修復師】
昭和41年、TV映画「ウルトラマン」放映。6歳だった僕は「特撮」という興奮と魅力の洗礼を受け、そして幸運なことに親族の計らいで、その「特撮」が創り出される現場に足繁く遊びに行くことが出来たのです。驚くことに、そこで撮影後役目を終えたミニチュアや造型物が廃棄される光景に出会い、更に幸運なことにその一部を頂くことが出来たのです。この「特撮」のための部品たちには作り手の創意と工夫と秘密の跡が残されていました。これらは後世のためにも絶対残さなければいけない! 日本特撮の研究を推し進められた故・竹内博氏、貴重希少な特撮資料の収集に尽力されている福島県在住の西村祐次氏、そして「特撮」を愛するすべての人々の想いが、ここ須賀川の地に「特撮」の正倉院を誕生させることになったのだと思います。円谷英二特技監督の生地から日本特撮の歴史の保存と新たな「特撮」の創造の礎が始まったことを喜びたいと思います。

【西村祐次 M1号代表取締役/ATAC】
私の地元にこのようなセンターができるなんて思ってもいなかった。家から30分くらいの所に…。
須賀川市内には円谷英二ミュージアムもできて市内には怪獣がいっぱい!
そして特撮アーカイブセンター。まさに夢のようなエリアが近くにある。
特撮の小道具は優秀なデザイナー、造型した人達の努力の産物なのに撮影が終わると置き場所等のことから捨てられたり壊されたりするのをよく目にしてきた。その隙間で色々手に入るものは手に入れてきた。運良く手に入るものは頑張って集めてきた。どんなに壊れていても撮影で使用されたものには思い出と輝きがある。それらが修復され保存される。そして再びフィルムを通してではなく、直接目の前で見る事が出来るのだ。なんて夢みたいな事がおきているのだろう。感謝しかない、本当にありがとうございます。微弱でも協力できたことを嬉しく思う。

【三池敏夫 特撮デザイナー(特撮研究所)/ATAC】

〈参考サイト〉
須賀川市公式ホームページの須賀川特撮アーカイブセンターのページ
https://www.city.sukagawa.fukushima.jp/bunka_sports/bunka_geijyutsu/1006499/index.html